冷凍ホタテを食べるとき、どうやって解凍するのが正解なのか。
親戚からたくさんホタテをもらったときは冷凍保存しています。
冷凍ホタテは、解凍方法によって味が変わってくるので気をつけてくださいね。
急ぎ!短時間で冷凍ホタテを解凍する方法
急いで冷凍ホタテを使いたいときは、次の方法がおすすめです。
塩水で解凍
冷凍ホタテを急ぎで解凍するなら、塩分濃度3%の塩水を作りましょう。
塩分濃度3%の塩水は「水(1L)+塩(30g)」で作れます。
1カップは200mlなので、塩は大さじ1よりも少なめでOKです。
塩水を作ったら、冷凍ホタテをそのまま入れて解凍しましょう。
夏なら約15分、冬なら約30分で解凍できますよ。
冷凍ホタテの解凍を塩水でおこなう理由は、海水と同じ塩分濃度にすることで、ドリップが流れにくく美味しい状態で食べられるからです。
ただの水につけておくよりも水っぽさがないので、一度試してみてくださいね。
流水で洗う
塩水に浸けて冷凍ホタテを解凍すると、しょっぱいと感じることがあります。
そんなときは、冷凍ホタテを「水で洗う」という解凍方法がおすすめです。
ホタテをビニール袋に入れて、水道水に当てながら解凍しましょう。
冷凍ホタテを直接水道水に当てると、貝柱が避けたり水っぽくなったりするので気をつけてください。
解凍できるまで水道水を出しっぱなしにするので、水道水が気になるときは、
①ボウルに水を入れる
②ビニール袋に入れた冷凍ホタテを浸ける
③ビニール袋をゆっくり左右に動かす
という方法がおすすめです。
冷凍ホタテをどのくらい解答するのかによって時間が変わりますが、水道をジャバジャバだし続けるのはもったいないですよね。
冷凍ホタテをビニール袋に入れて水に浸けると、袋の周りに薄い氷の膜が張ります。
途中で氷の膜を取り除いてあげることで、解凍する時間を短縮できますよ。
加熱料理は冷凍のまま使う
カレーやシチューなどの煮込みスープ、スープや炊き込みご飯などの加熱調理をするときは、冷凍ホタテを解凍しないでそのまま使いましょう。
ホタテは解凍したり水で直接洗ったりすると、旨味成分が逃げてしまい味が失われてしまいます。
冷凍ホタテを解凍しないでそのまま料理すると、旨味エキスを残さず食べられるので損しませんよ。
ただし、揚げ物のホタテフライは冷凍状態で使用すると爆発するので、解凍してから調理しましょう。
一番美味しい冷凍ホタテの解凍は「塩+氷」
冷凍ホタテの解凍が急ぎではないなら、塩と氷を使った方法がおすすめです。
冷凍ホタテの解凍方法で一番美味しくいただけます。
解凍の仕方はとても簡単です。
①冷凍ホタテと同量の氷をボウルに入れる
②氷250gに塩小さじ1杯ほど振り混ぜる
③冷凍ホタテを②の上にそのまま置く
④約4~5時間放置
ポイントはホタテを一定の温度で解凍することです。
氷に塩を混ぜると、氷が溶ける温度が下がり溶けるスピードが遅くなります。
冷凍ホタテは低い温度を保ちながら解凍することで、生の状態と似たような食感や美味しさをキープできます。
途中で冷凍ホタテの解凍を指で触って確認しましょう。
全体的に柔らかくなっていたらOKです。
完全に解凍するよりも、中心部が軽く凍っている半解凍状態がおすすめです。
塩水と違ってホタテ全体がしょっぱさはありません。塩を混ぜた氷の上からホタテを取ったあとは、キッチンペーパーで拭いてから食べてくださいね。
冷凍ホタテの解凍を冷蔵庫ですると時間がかかる?
冷凍ホタテの解凍は、冷蔵庫でもできますが、約半日ほど時間がかかります。
①冷凍ホタテをトレーやお皿に並べる
②ラップをかける
③冷蔵庫に入れる
冷蔵庫で冷凍ホタテを解凍するときは、袋に入ったままでも問題ありません。
空気に触れないように、ラップなどでホタテを包むようにしてください。
短時間で冷凍ホタテを使いたいときには不向きなので、前日から冷凍庫から冷蔵庫に移し替えておくことをおすすめします。
冷凍ホタテをそのまま焼くとどうなる?
冷凍ホタテをそのまま焼いても問題ありませんが、ものすごい水分がホタテから出てきます。
我が家は炒め物をするときに、冷凍ホタテをそのままフライパンに入れて調理します。
冷凍ホタテをそのまま加熱調理すると、白く濁った水分が出てくるのですが、ほぼホタテエキスです。
捨てるのがもったいないので、ホタテの旨味をすべて食べるために水分が飛ぶくらい加熱調理しなくてはいけません。
冷凍ホタテをそのまま焼くなら、半解凍にした状態で調理した方が、ホタテからの水分量は少ないのでおすすめです。
冷凍ホタテの解凍後は冷蔵庫で約2日以内に食べきること!
冷凍ホタテを解凍した後は、冷蔵庫で約2日以内に食べきりましょう。
できるだけその日のうちに食べきるのがベストですが、残すときは必ず冷蔵庫で保存してください。
間違っても冷凍庫でまた凍らせることだけはしないことです!
一度解凍したホタテをまた冷凍すると、パサパサと水分量が減ってしまい、ホタテの旨味を感じられない状態になります。
食べ切れる分だけ冷凍ホタテを解凍してくださいね。
注意!冷凍ホタテの間違った解凍方法
冷凍ホタテは「常温解凍」と「電子レンジで解凍」の2つに気をつけてください。
実際に経験したことがあるのですが、どちらもホタテの味はもちろん、風味まで失ってしまいます。
外気温が高い夏、常温で冷凍ホタテを解凍すると、ものすごいスピードで溶けます。
溶ける時間が早いと同時に、ドリップもたくさん出てしまい、美味しいはずのホタテの旨味が殆ど感じられません。
また、電子レンジを使うと約1分で解凍できますが、部分的に加熱されてしまい、食感や味が悪くなってしまいます。
電子レンジでどうしても解凍したいなら「半解凍」という機能を使って、少しだけ冷凍ホタテを溶かす形にするのがおすすめです。
常温解凍は危険
常温解凍が危険な理由を詳しく説明します。
1. 細菌の増殖を促進し食中毒のリスクが高まる
- 常温(15~20度)での解凍は、食中毒菌などの細菌の増殖を促進し食中毒のリスクが高まります。
3. 肉汁の流出で品質が低下する
- 常温解凍すると、肉の内部と表面の温度差が大きくなり、肉汁が流出してしまいます。これにより、肉の品質が大きく低下します。
4. 冷凍・解凍の繰り返しは危険
- 肉の冷凍・解凍を繰り返すと、風味が落ちるだけでなく、食中毒菌が増殖する危険がある。
- 解凍したら、その日のうちに調理して食べることが大切。
つまり、常温解凍は細菌の増殖を促進し、食中毒のリスクを高めるだけでなく、肉の品質も大きく低下させてしまうため、避けるべきです。冷蔵庫や流水など、安全な方法で解凍することが重要です。
解凍ドリップとは
解凍ドリップについて詳しく説明します。
1. 解凍ドリップとは
- 解凍時に肉や魚から出る水分のことを「解凍ドリップ」と呼びます。
- ドリップには水分、たんぱく質、うまみ成分などが含まれています。
2. ドリップが出る原因
- 食材を急速に冷凍すると、細胞膜が破壊されて水分が外に出てしまいます。
- 時間をかけて徐々に冷凍すると、大きな氷の結晶ができ、細胞膜が破壊されやすくなります。
3. ドリップの影響
- ドリップが出ると、食材の水分や栄養成分が失われてしまいます。
- ドリップが多いと、食材の風味や食感が損なわれてしまいます。
4. ドリップを最小限に抑える解凍方法
- 冷蔵庫や流水など、ゆっくりと低温で解凍することが大切です。
- 解凍後は、ドリップをしっかりと拭き取ることが重要です。
5. 解凍ドリップを活用する方法
- ドリップには水分やうまみ成分が含まれているため、スープやシチューなどの調理に活用できます。
つまり、解凍ドリップは食材の品質に大きな影響を与えるため、ゆっくりと低温で解凍し、ドリップをしっかりと拭き取ることが重要です。また、ドリップを有効活用することで、食材の無駄を減らすこともできます。