青森陸奥湾ホタテの旬
陸奥湾で獲れるホタテの旬は、主に5月から8月と12月から3月の2回あります。
5月から8月の夏の旬では、ホタテの貝柱が大きくなり、特に6月は「陸奥湾ほたての日」としても知られ、最も美味しい時期とされています。この時期のホタテは、甘みが強く、肉厚で、食感も良好です。青森県の陸奥湾は、豊富なプランクトンと栄養豊かな水が流れ込むため、ホタテが育つ環境として非常に適しています。
12月から3月の冬の旬では、ホタテの生殖巣（卵）が発達し、特に卵付きのホタテが人気です。この時期のホタテは、甘みが強く、ウニのような食感が楽しめるため、冬の料理にぴったりです。
陸奥湾のホタテは、青森県内でも特に高い評価を受けており、養殖技術の発展により、品質が向上しています。これにより、ホタテは刺身や焼き物、鍋料理など、さまざまな料理に利用されています。
陸奥湾ホタテが不漁
陸奥湾のホタテ漁業は、近年深刻な不漁に直面しています。特に、2024-2025年シーズンの水揚げ量は、過去43年間で最低となる見込みで、前年から43%減少し、30,000トンを下回ると予測されています。
この不漁の主な原因は、海水温の上昇と餌となるプランクトンの不足です。ホタテは元々寒い海に生息する生物ですが、近年の温暖化により、夏の水温が25度を超える日が増え、これがホタテの成長や生存に悪影響を及ぼしています。特に、26度を超えるとホタテが衰弱し、餓死するリスクが高まります。
さらに、2025年には、陸奥湾のホタテの水揚げ量が前年の76.9%に減少し、2年前の半分以下にまで落ち込むと報告されています。漁師たちは、これらの環境変化に対処するための支援が不足しており、在庫を高く売るしかないという厳しい状況に置かれています。
このような状況を受けて、青森県は親貝の確保に向けた取り組みを支援するための補正予算案を策定するなど、対策を講じようとしています。
