
ほたての各部の名称
ホタテの各部の名称とその特徴について以下にまとめます。
- 貝柱(かいばしら): ホタテの最も大きな部分で、食用として一般的に消費される。貝殻を閉じるための筋肉で、ホタテが泳ぐ際にも重要な役割を果たす。
- 生殖巣(せいしょくそう): 雌のホタテの場合はオレンジ色の卵巣、雄の場合は白色の精巣にあたる。この部分は食べることができ、特に産卵期には大きく膨らむ。
- ウロ(中腸線): 黒または灰色の部分で、肝臓やすい臓の働きを持つ。食べることは推奨されておらず、貝毒が蓄積される可能性があるため注意が必要。
- ひも(外套膜): 貝の周りを包む筋肉質の膜で、貝殻を成長させる役割を持つ。食用としても利用されるが、やや硬い食感が特徴。
- 鰓(えら): 呼吸や餌を取り込むための器官。海水中から酸素を取り入れる役割を果たす。
これらの部位は、ホタテを調理する際にそれぞれ異なる用途があり、特に貝柱が最も一般的に食用とされます。
ホタテの肝はウロで食べない方が良い
ホタテのウロは、正式には「中腸腺」と呼ばれ、肝臓やすい臓の働きを持つ重要な器官です。この部分は、ホタテが摂取したプランクトンなどの不要物を分解・排出する役割を果たしています。
ウロには貝毒が蓄積される可能性があり、特に有害なプランクトンを食べた場合、その毒素がウロに集中します。加熱してもこの毒素は無毒化されないため、ウロを食べることは推奨されていません。特に、ウロは食べない方が安全とされています。
したがって、ホタテを調理する際には、ウロを取り除くことが一般的であり、これにより安全にホタテを楽しむことができます。市販のホタテは貝毒検査を受けているため、安心して食べられることが多いですが、自家製やもらい物の場合は特に注意が必要です。
ホタテのオレンジや白いのは生殖巣

ホタテのオレンジ色の部分は、雌の生殖巣、つまり卵巣にあたります。この部分は食べることができ、特に産卵期である12月から4月の間は大きくなります。オスの生殖巣は白色で、精巣に相当します。
ホタテは雄雌がはっきりと分かれている雌雄異体の貝類であり、オレンジ色の卵巣は、ホタテが食べたプランクトンに含まれる色素によって色づくことがあります。この生殖巣は、調理して食べることが一般的で、特に焼いたり、醤油漬けにしたりすることで美味しく楽しむことができます。
したがって、ホタテのオレンジ色の部分は、食べても問題なく、むしろ美味しいとされる食材です。


